発達障害
発達相談を受けております

「他の子と比べて発達が遅いかもしれない」といった心配は、多くの親御さんが抱える一般的な不安です。子どもの成長は一様ではなく、個々に特性があります。そのためネットや育児本に掲載されている情報を信じすぎるのは危険です。言葉を覚えるタイミングやトイレトレーニングの時期などは、あくまでも一般的な目安であることを理解しましょう。
重要なのは、お子様一人ひとりの個性に基づいた発達の過程を理解することです。当クリニックでは、お子様の発達に関するご心配に対し、専門的なアドバイスとサポートを提供しています。些細なことでも、気兼ねなくご相談ください。
よくあるご相談内容
乳児期(0~1歳ごろ)で
よくあるご相談
- 体重の増えがよくない
- 離乳食を食べてもらえない
- なんとなく発達が遅れている気がする
- 睡眠時間が日によって大きく違う
幼児期(1~6歳ごろ)で
よくあるご相談
- 落ち着きがない
- 離乳食を食べてもらえない
- なんとなく発達が遅れている気がする
- 睡眠時間が日によって大きく違う
そもそも発達障害とは?

発達障害とは、先天的な脳機能の障害により、子どもの言語能力、社会的スキル、学習能力などの発達に遅れが生じる状態を指します。例えば、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)などが代表的な例です。複数が混在する例も見られます。発達障害がある場合、できるだけ早期に発達の特性を見極めて、個々の特性を踏まえた療育や対応をしていくことが重要です。
発達障害の種類
ASD(自閉症スペクトラム障害)
自閉症スペクトラム障害、略してASDは、自閉症やアスペルガー症候群などを包括する診断名です。主な特徴としては、目を見て話すことが苦手だったり、言葉のキャッチボールがスムーズにできなかったりします。また、感覚過敏や感覚鈍感など、感覚処理に関する特性を伴うこともあります。
- 社会的コミュニケーションや対人関係の困難さ
- 限定された行動、興味、反復行動
などがあり、感覚に関する過敏性や鈍感性を伴うこともあります。
よくあるご相談
- 言葉の遅れ
- 他害・自傷行為がある
- 集団不適応
- こだわりが強い
- コミュニケーションが苦手
- 環境の変化が苦手
症状
- 自分の気持ちを伝えること、視線を合わせること、友達関係をうまく築くことなどが困難。
- 言葉の発達に遅れや偏りが見られることもある。言葉の遅れがある場合は、質問に対してオウム返しをしたり、単語だけで話をしようとする。会話も一方的になりがち。遊びのルールが理解できなかったり、共同作業などが困難。
- 音、におい、接触刺激、痛みなど特定の感覚に過敏性を示したり、鈍さを示したりする。
- 生活習慣や偏食、 同じ服をいつも着るなどの特徴的なこだわりを持ったり、特定の興味に熱中する。また、くるくるとまわったり手のひらをひらひらさせたりする行動がよく見られる。
ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDは「注意欠陥・多動衝動症」と訳されます。授業中にじっとしていられなかったり、話の途中に注意が逸れやすかったり、思い付きで行動したりするなどの傾向が見られます。症状の度合いは個々人によって異なりますが、学校などの日常生活において困難を抱えることが多い傾向にあります。各々の特性を把握したうえで、集中力を高めるための支援が必要です。
よくあるご相談
- 落ち着きがない
- 集中力がなくなりやすい
- 物をなくしたり、忘れ物が多い
- 我慢ができない
- 感情的に行動する
症状
- 不注意:忘れ物や大切なものでも失くしてしまうことが多く、うっかりしたミスを何度も繰り返してしまう。周りからの刺激があると気が散りやすいことから注意力散漫ともいわれる。
- 多動性:「静かにしましょう」という簡単な指示にもおしゃべりが止まらなかったり、席についていられずに歩き回ったりしてしまう。座っていても、モジモジと手や体を動かしつづけてまう。
- 衝動性:衝動が抑えられず、不適切な場所でも大きな声を出してしまったり突発的な行動が目立つ。順番を待つことや我慢することが苦手で、イライラしやすく、思い通りにいかないと些細なことで手をだしてしまうこともある。
LD(学習障害)
学習障害(LD)は、知的発達自体には問題がないものの、読み書き、聞く・話すこと、計算や推論において困難を抱える障害として定義されます。さらに、運動の協調性に問題がある状態が含まれる場合もあります。LDは個々の子どもによって、症状の出方に大きな差があります。はっきりと症状がわからないこともあるため、日々の様子を注意深く観察することが大切です。
よくあるご相談
- 落ち着きがない
- 集中力がなくなりやすい
- 物をなくしたり、忘れ物が多い
- 我慢ができない
- 感情的に行動する
症状
- 能力に偏りがあり、たとえば人よりも計算はできるが漢字がうまく書けないといった場合もあるため、努力不足などと誤解されやすい。
- 目から入ってくる情報処理がスムーズに行えず、図形や似たような漢字や文字などが理解できないこともある。
- 文章のどこを読んでいるのか突然わからなくなってしまったり、頭痛が起こったりする。
- 叱られることや注意されることが多くなると、自信を失ったり、やる気を失ったりしてしまいやすい。
ID(知的能力障害)
知的能力障害は、幼少期に始まり、思考能力、社交能力、生活技能に影響を及ぼしている状態です。学習の遅れ、生活リズムの乱れ、対人関係の課題、社会的判断の欠如、安全意識の不足などさまざまな困難を抱えることになります。他の発達障害と異なるのが、幼少期から個人の認知的能力と生活への適応能力に大きな制限が見られることです。
よくあるご相談
- 覚えるのが苦手
- 集中力が続かない
- 言動・行動が合わない
- 理解するのに時間がかかる
- 環境変化が苦手
症状
- 言語能力の遅れ:言葉を覚えるのが遅い、言葉数が少ないなど
- 運動能力の遅れ:寝返りや歩行が遅い、ご飯を食べるのに時間がかかるなど
- 社会性の遅れ:友達と上手く遊べない、一人でいることが多いなど
- 適応能力の遅れ:身辺自立、買い物、交通機関の利用、金銭管理などの困難
悩みをかかえず、ご相談ください
「発達障害」という言葉には、さまざまな意味が含まれています。そのため、専門家以外の人の発言およびインターネット上にある情報は、しばしば混乱を招くことがあります。だからこそ、当クリニックでは、親御さんが抱える不安や疑問に対して、丁寧に耳を傾け、適切な情報提供とサポートを行っているのが特徴です。どのような小さなご相談でも、私たちは真摯に対応いたします。お子様の健やかな成長をサポートするため、ぜひお気軽にご相談ください。
